侵食


タイとカンボジアの間で、政治的な問題が浮上している。


隣国から亡命してきた元首相を、自国の経済顧問に据えるのだから
刺激しても仕方がないか。

これについては、別のエントリを立てます。



ずいぶん更新が遅れてしまったが、次の訪問までに記憶を取り戻しておかないと・・・。


さて、なんとも不思議な光景が忽然と現れる。

2mほどの1辺をもつ石の建造物を、木が侵食している。


近くによると、この石の建造物は内部に祭壇のようなものを持っている。

そこに線香が焚かれていて、

遺跡というよりは、近隣住民の神棚のような感じがする。



木の根は地面からではなく、この建造物の壁面に根を張り巡らせている。


この樹木も、タプロム遺跡と同じようにガジュマルの類だろうか。



この木の向こう側に空しか見えないのは

そこが切り立った崖の上であることの証のようなものだ。





その崖のふちまで言ってみると、北側に低く建物が見える。

タイ国境の向こう側にある建物で、ガイド君は

「あそこからこちらを見張っているんだ」

といっていましたが

建物の造りは、要塞や前線基地には見えない。



空気人形

 少し前のニュースだが、監督はじめ皆さんの表情がすばらしいので
便乗させていただきました。


カンヌに映画を出展した是枝監督たちだ。
この映画、すでにIMDbにも登録されている。



3月に「エンジンフィルム」の安田匡裕氏がお亡くなりになったことも関係したのか
是枝監督は「ちょっと充電したい」と洩らしているようだ。

「誰だよ、その人」と思われる方がほとんどだと思うが

私がひそかに愛している映画「ワンダフル・ライフ」をはじめとする
是枝監督の映画のほとんどをプロデュースし、

そのほかにも

こちらもすでにお亡くなりになった、相米慎二監督作品「東京上空いらっしゃいませ」や

最近では西川美和監督の「ディア・ドクター」も彼の手になる。

物事は、裏側で支えてくださる人のおかげで成り立っている。



9月26日に公開された映画「空気人形」は、
そのふんわりとしたタイトルからは想像できない衝撃的な映画だ。


原案となった漫画が発表されたのは1998年というから、
このテーマは時代を問わないのだということがわかる。


R-15指定を受けていることから想像できると思うが、内容も少しきわどい。



空気で膨らませる人形だから、体の中身はカラッポだ。


人形と触れ合った人々の中の一人が

「自分もおんなじ。 カラッポだよ」

と言う。

互いに多くを語らないから、事実とメタファの境界があいまいになってくる。




そして、原作にはない登場人物をオダギリジョー君が演じている。

短いシーンだが、この創造主というか、神様のような存在が印象深い。



くわしくはぜひ映画を見ていただきたいのだが

これらのシークェンスは、実際に「人形」を作っている方を取材して
盛り込まれたらしい。



この映画では、「こころ」と呼ばれているが

それは 「いのち」のイメージに近い。

われわれだって不安なのだ。



原作は短編集だが、最初に空気人形が登場した短編のタイトルは

「わたしを愛してください」

というものだった。



第一楼門 2

さて、前回、第一楼門に向かって左側の部分の写真を遠くから
載せた。

この楼門を中心に時計回りに移動すると、前回の写真の残骸の
正面に回ることが出来る。

最初の写真ではほんの少ししか確認できなかったが、
この部分はかなり原形をとどめている。





楼門自体は、地面から2mくらいの石の土台の上に建設されているので
地面からだと見上げるようになる。



この第一楼門をぐるりと回ると、登ってきた参道の延長線上に
奥の参道が続いている。





南を向くと、奥には第二楼門が現れるはずだが

その前に、この参道の様子である。


最初に登ったナーガの手前の石段は

少し小さめで、大小の不正や形の違いが目立っていた。

ところが、こちらの参道の石は少し感じが違う。


多少の大小はあるものの、四角に近い形に整形されている。

どうも、作られた時代の違いらしい。

第一楼門

いまどきは、書籍に当たらなくても先人の恩恵にあずかることができる。



このような画像が存在しているのだ。


先ほどのナーガは、2の南端にある。

第一楼門左側


さて、この写真は番号でいうと3番の部分に位置する「第一楼門」

楼門、というのは「二階建ての門」のことで、日本でも見られる様式だ。

もっとも日本で見られるのは、木造で漆塗りだったりするので
石造りのそれは、まったく別の趣である。

戦火の所為か、それとも時間の経過か。

いまではその全体像は見られないが
残った部分からその見事さが想像できる。

門の一番参道側に立ち、左側を見るとこのような門の後が残っている。


第一楼門右側

そこから右側を見ると、このような感じだ。

中央部分は崩れ落ちてしまっている。

ナーガ



アンコールワットをはじめ、
クメールの遺跡やシルクの織物の絵柄としても有名な「ナーガ」。


起源はインドらしいが、いわゆるヒンドゥーの神様だ。


門に向かって頭をもたげ、その体の部分が橋の欄干になっている。

このプレア・ヴィヘアにも鎮座している。




驚くべきはその大きさだ。

これまでにも、アンコールワット、バイヨン、ベンメリアなどの
遺跡を見てきたが、これほど大きなナーガは珍しいのではないだろうか。



奇数の頭を持っているのは同じだが
その装飾は少し控えめでシンプルだ。


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